学術活動
高齢透析患者が望む月1回の透析休暇のこころみ
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日付2018/07/01
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学会・研究会第63回 日本透析医学会学術集会(7/1)
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発表者池田志帆子
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所属石神井公園
【目的】週3回通院治療を行っていた患者が旅行をきっかけに、強い希望で月1回の透析休暇を導入し半年が経過した。この症例を通して、療養生活を継続していくにあたり負担感軽減のために私たちができることを考える機会になったので報告する。
【症例】86歳男性、糖尿病性腎症で透析歴23ヶ月。独居で、近くに長男夫婦が在住。患者は常々看護者との会話の中で、週に3回拘束される時間が嫌で透析をやめたいと訴えていた。
【結果】月に1回の透析休暇を行うにあたり、家人と面談を行い患者の思いや状況を伝えた。休暇を取る週初めと週末は透析時間を30分延長することで透析不足を補い、飲食管理を自己責任で厳重に行うことで体重管理を行った。患者は透析休暇を月1回の有給休暇と言い、毎月の休暇を楽しみにして療養生活を継続することができている。
【まとめ】患者は様々な思いと折り合いをつけながら、療養生活を継続している。患者にとって大切なことを一緒に考え、個々に最も適した透析方法の選択をすることが負担感の軽減に役立つと思われる。