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前田記念腎研究所

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学術活動
2017年

クエン酸第二鉄1日1錠+ダルベポエチン30%減量での経口維持鉄補給

  • 日付
    2017/06/17
  • 学会・研究会
    第62回 日本透析医学会学術集会(6/17)
  • 発表者
    神田文義
  • 所属
    新横浜

【目的】クエン酸第二鉄は鉄剤の側面があり,1 日1 錠投与での貧血鉄代謝の推移を観察し,経口鉄維持補給の可能性を検討した.
【方法】22 名の安定したダルべポエチン週20μ g以上使用中の維持透析患者にクエン酸第二鉄1 日1 回夕食直後1 錠で開始し,同週からダルべポエチン30%減量を同時に施行した.以後の貧血,鉄代謝マーカーを測定した.
【結果】16 名で26 週間観察可能であった.平均±SD 開始前/26 週後で記載すると,Hb10.6±0.4/11.2±1.0,RBC378±27/364±40,MCH28.1±1.9/30.7±1.2,TSAT17.2±8.1/28.2±10.6,フェリチン26.9±15.4/67.6±33.0,ダルベポエチン週29.1±15.5/11.9±6.0 であった.
【考察】我々の観察研究で得た10 年予後最良の鉄状態TSAT20%以上,フェリチン30 − 80 の範囲を平均値で4 週目以降に満たした.しかし,投与開始13 週目で50%の症例でHb12 を超えていたことから,維持投与量は1 日1 錠でも多い可能性が示唆された.
【結論】クエン酸第二鉄は投与法を工夫すれば,鉄の経口維持補給を可能にすると考えられた.

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