学術活動
2017年
血液透析患者の貧血治療における至適鉄状態の検討
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日付2017/06/16
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学会・研究会第62回 日本透析医学会学術集会(6/16)
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発表者小川千恵
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所属武蔵小杉
【目的】血液透析(HD)患者の至適鉄状態の検討.
【方法】対象は 2006 年 7 月から 1 年間経過が追え,epoetin 使用時歴のある維持 HD 患者 208 例(男性 64.9%,年齢 59.3±13.1 歳,透析歴9.3±7.2 年).ヘモグロビン (Hb)と血清フェリチン (s-ft),トランスフェリン飽和度(TSAT)の 1 年平均値の関連を ROC 解析,ロジスティック回帰モデルを用いて検討した.
【結果】Hb ≧ 10g/dL を endpoint とした ROC 解析の cut point 値はs-ft < 90ng/mL,TSAT ≧ 20%で,ロジスティック回帰モデル(多変量解析)のオッズ比は「s-ft < 90ng/mL 群」 vs 「≧ 90ng/mL 群」で 8.13 (95%CI: 3.49-18.90, p < 0.001),「 TSAT ≧ 20% 群 」vs 「<20% 群」で 5.46 (95%CI: 2.30-12.95, p < 0.001)「s-ft < 90ng/mL,TSAT≧20%群」vs 「s-ft≧90ng/mL,TSAT<20%群」で46.8 (95%CI:10.9-200.7, p < 0.001)とそれぞれ有意に高かった.
【考察】HD 患者において epoetin 使用時の貧血治療には「s-ft <90ng/mL,TSAT ≧ 20%」の鉄状態が良い可能性が示唆された.