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前田記念腎研究所

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学術活動
2017年

透析液濃度測定におけるサンプリング手技の検討

  • 日付
    2017/03/19
  • 学会・研究会
    第21回千葉県臨床工学技士会研究発表会
  • 発表者
    武居直也
  • 所属
    茂原

【目的】

適正な透析液濃度を担保できるサンプリング方法を探究することを目的に異なるサンプリング手技によって生じる測定値の変動について検討した。

【方法】

1.メーカ指定のサンプリングポートより、2.5mLシリンジを用いて、①1回水圧で採取、②1回急激に吸引採取、③1回水圧で吸引し、シリンジ内に空気が残らないように採液を廃棄後、水圧にて採取、④1回急激に吸引し、シリンジ内に空気が残らないように採液を廃棄後、急激に吸引採取、⑤2回装置の水圧により吸引・注入を繰り返し採取、⑥2回急激に吸引・注入を繰り返し採取した。

2.針を刺入するサンプリングポートより針のついた2.5mLシリンジを用いて、上記①~④を行った。

測定は、Na,K,pH,PCO2,HCO3濃度について、血液ガス測定装置を用いて行った。

【結果】

方法1、2ともに、②でpHが高値傾向、PCO2が低値傾向を示したが、その他では大きな変化は見られなかった。

【考察および結語】

サンプリングポートの形状、シリンジでの採取、針を刺入する採取による変動は少ないことが確認された。しかしながら、シリンジ内にエアーが混入する可能性のある採取方法において急激な吸引を行った場合、pHが上昇、PCO2が低下する傾向がある。

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