学術活動
2017年
透析装置内配管に貯留する透析液の組成変化について
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日付2017/11/26
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学会・研究会第45回千葉県透析研究会
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発表者束原遠
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所属茂原
【背景・目的】
現在透析治療に用いられている透析装置内配管にはシリコンチューブが多数使用されている。シリコンは人工肺に用いられる材料であり、透析装置内に流入した透析液が停止した状態では透析液中のO2およびCO2が変化し、透析液組成が変化する可能性がある。本研究では、透析装置内で配管として用いられるシリコンチューブ内に貯留した透析液の経時的な組成変化を測定し、その影響を検討した。
【方法】
1.個人用透析装置の透析液供給ラインにシリコンチューブを接続し、透析液を満たした後、鉗子でクランプし、クランプ直後から5時間後まで30分毎、および24時間後のチューブ内透析液の濃度測定を行った。
2.方法1と同様にシリコンチューブ内に透析液を貯留させ、クランプ直後から60分後まで5分毎の濃度測定を行った。
【結果・考察】
方法1において、30分後からpCO2が大きく減少し、pHとpO2の上昇傾向、Ca2+の減少傾向がみられた。24時間後にはCa2+が15%程度まで減少しており、目視では確認できなかったがシリコンチューブ内に析出・沈着している可能性がある。
方法2において、5分後からpCO2が減少し、pHとpO2に上昇傾向がみられた。15分後にはpHが7.45を超え、30分後に7.53、60分後に7.61であった。
以上から、透析液に置換したまま長時間使用しない透析監視装置、少人数の透析しか行っていない場合の多人数用透析液供給装置の貯留タンク内でも本結果と同じ状況が考えられる。