学術活動
2010年
緊急透析カードにおける運用方法の検討
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日付2010/04/17
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学会・研究会第37回 日本血液浄化技術学会
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発表者糸久あゆみ
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所属大原
目的
当院では、事故・災害時に患者の透析情報を提供する目的で緊急透析カードを発行している。しかし、従来の運用方法では情報の信頼性やカード再発行の際の非効率性など問題点もある。今回、より効率的かつ、情報の信頼性の向上に着目し若干の知見を得たので報告する。
比較検討項目
①.従来までの紙出力でのカード発行における利点・問題点
②.QRコードを利用した場合の利点・問題点
③.Webサーバを利用した場合の利点・問題点
④.1~3をふまえた今後の展望
考察
①・②共に定期的なカードの更新が必要であり、更新までの間、情報に変更が生じた場合新しい情報が記載されているカードが患者の手元に届くまで時間を要する。従って情報の信頼性が担保されていない。また、情報量に制限があり、コストおよび運用方法においても効率的とはいえない。 ③でのWebサーバの利用ついては、情報がリアルタイムに取得でき、カードの発行が一度で良いなどの利点が考えられる。 また、薬剤処方情報など拡張性のある情報提供も可能であり、運用手段としてもより効率的である。 これらの検討をふまえ、Webサーバと当院稼働中である透析支援システムとを連携させ、緊急時に透析関連情報をよりスムーズかつ効率的に取得するためのシステムを模索中である。
結語
緊急透析カードの透析情報の提供にWebサーバを利用することで、より信頼性および利便性を向上させることが可能であることが示唆された。